環境教育の講座も、無事に折り返しました(全10回)。
わたしはスター♪
前回の記事で書きましたが、環境教育の講座でも歌ってます。
過去記事:青年海外協力隊ボランティアの活動上のバカさ加減に関する一考察。
どんな歌かいうと、こんな感じです。
https://www.facebook.com/asterdigitalrd/videos/872582886127167/
内容的にはアステルさいこー!
アステルというのはドミニカのケーブルテレビ会社で、マス・ディベルシオン!マス・イマヒナシオン!(もっと楽しく!もっと想像力豊かに!)と高らかに歌い上げています。
で、なんでこの歌を歌うかというと、環境教育に大切な要素を歌い上げているから。
井上ひさし氏の
むずかしいことをやさしく、
やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、
おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに、
そしてゆかいなことはあくまでゆかいに
ではありませんが、ドミニカ人は飽きっぽいので、とにかく楽しく!は大切なこと。ちなみにアステルの歌の中では「私はスター!」との一節もあります。さっすが自分大好きドミニカ人(笑)
お店屋さんごっこ
環境教育のツラいところは、いくら講座を開いても、終わったそばからポイ捨てされること。意味ないじゃん!と泣きたくなること数知れず。思うに、環境教育はお金や時間(総じて「コスト」)を使うばかりで、すぐに利益が還元されないから身に付かないのかと。この辺りのことは行動経済学の双曲割引っぽい。
そこで意味=(経済的な)価値と捉えなおして、「価値って何?」「価値の源って何?」「環境教育の価値って何?」という質問をしてみることに。
みんな「価値の源」に対する考えが出てこない。こんかい伝えたかったのは「環境保護、たとえばごみの分別は、何故みんなで取り組まないといけないか?」という点。「みんなが実践するから意味がある。1人では大きなことはできないけれど、1人1人が小さな行動を起こすことが大切」というテーマで考えてもらいました。
具体的には先ず、日本の千円札を1人に渡して「それ、日本のお金で400ペソくらいの価値があるからお店でコーラとかビスケット買ってきてよ」と。当然「使えないわよ」と言われるので、今度はペットボトルのキャップを疑似通貨にして、みんなでお店屋さんごっこ。
いま、このグループでは「白いペットボトルのキャップは10ペソ分の価値がある」ってみんなが同意しているから500mlのお水が買えることになっているけど、1人しか認めていなかったら、誰からもお水を買えないよね?これと一緒で、いま「環境教育は大切だ」と思ってくれているみんなも、ほかの人にどんどん学んだことを伝えていかないと、学んだことの本当の価値は活かされないよという割と乱暴な理論展開で授業しました。
環境教育の価値(値段)と環境教育の使用価値(有用性)とでも言えばマルクス経済学っぽい?
作業はみんなで楽しく!
この講座、最終的にはどこかの学校で彼・彼女ら自身が参加型環境教育のアクティビティをするのが目標なんですが、そのアクティビティの内容を改善する話し合いもしてもらいました。
テーブルの上に乗ってる紙箱を拡大するとこんな感じです。これは以前、他の環境教育隊員に写真を送って改善したもの。
最初のバージョンは「怖w」いと言われ。
2番目のバージョンはまあまあ。
これが正解らしい。
結果、2番目のバージョンを使ってますが。
この紙箱を折るのも、講座の中で折り紙コーナーとして教えました。PDCAを学ぶのに役立ててます。
資本論を読もう
ぼくは経営学部出身なので他のボランティアと話してても「ウマちゃんはミクロの視点(ミクロ経済学ではない)が好きだねー」と言われるのです。が、3年に1回くらいの割合で「マイ・経済学ブーム」がやって来ます。今回のブームの引き金になったのはコレ。
価値と使用価値について 「は?」 と思ったひとはコレを。経済学部出身以外の人にも読みやすいと思います。
こんかいの記事冒頭の画像は、某新世紀なアニメのパロディ。環境教育というか、このクッソ激しい格差社会ドミニカで、どうにか「学ぶこと」の本質的な価値を伝えられたらなと思っています。