ボランティアでよく言われる3つの「者」。ぼくはそろそろ四十路なので、若者じゃないんですけどね!ただ、幾つになってもバカになれるのは大切だなと思います。
一昨日はチョコララで帳簿の付け方の指導。チョコララでは売ったものをただノートに書き記しているだけだったので、月初に前月の全売上をいちいち全部足していって集計していました。なので、1回の販売ごとに合計しておくことと、その合計は赤線を引いてその下に書くことにしました。・・・赤ペンがない。
なので、近所のスーパーに赤ペンを(ぼくが)買いに行ってきますよ、と。
売上の集計はフランシアのお仕事なのですが、ネルフィやセシリアにも情報として共有しておいて貰わないといけない。これをどうやって守って貰うか思案していたところに、よく聞く選挙ソングを流すクルマが通りかかったのでイラッとしたのです。
どんな曲かというと、とりあえずアルタミラ市内の地名を幾つか言ったあとに「ポルケ!?(なんでか!?)」と合いの手が入るパターンの繰り返し。
ケブラダ・オンダ、メディア・ルナ、アルタミラ・・・ポルケ!?
パルマ・グランデ、ピエドラ、リオ・グランデ・・・ポルケ!?
みたいな感じです。ホントはもうちょっと他のことも言ってるんですが、よく分かりません。ただ、リズムは簡単で、その辺は選挙用として覚えてもらいやすさが重視されてるみたい。替え歌も多い。
はっはーんw
ネルフィたちと一緒に作業していたフランシアに「ネルフィに赤ペンのこと言った?」と、わざとネルフィに聞こえるように言うと「まだよ」と。
オーケー、オーケー。
フラ:今から言うわ。
ぼく:いや、まだ言わないで。ちょっとこっち来て。
ネル:ちょっと!わたしに隠し事するつもり?!
ぼく:アオリータ、アオリータ(ちょっと後で、ちょっと後で)w
と、仕込んだ後で、さっきの選挙ソングの歌詞を
ぼく:今からスーパーマーケット・ケブラダ・オンダに赤ペンを買いに行くよ。なんでか!?
フラ:帳簿の集計作業を楽にするために赤ペンを使うのよ!
というやり取りに替えてみんなにご披露。
・・・ポッカーーーーーン。
ダダ滑りしました。
あれ?
ドッカーーーーーン!じゃなくて?
おかしいなー。
ドミニカ人、笑いの沸点低いはずなのになー。
ネタ合わせのとき、フランシアはバカウケしてたのになー。
ドミニカ人よりは歌うまいと思ったのになー。(大半のドミニカ人は超絶音痴です)
わざわざ、ちょっとメレンゲっぽく振付までしたのに?(でもダンスはメチャ上手い)
…。
…。
…。
ルカが「チュン、アンタ、今日はやけに面白いわねー」て。
痛い、痛い、痛い!痛いよ、その優しさが!
これで多分、赤ペンを使う意味を覚えてくれたと思う。思いたい。
採用基準は一石●鳥?
任期も残り半年ちょっとになったので、写真を整理しようかな?と思ってデータを見返してると、初めてチョコララに行ってから1年以上経ってました。昨日のことのような、遠いむかしのことのような。時間が経つのは早いものです。
最近でこそチョコララでも色々な活動ができていますが、ドミニカ人の基本は「楽なものに越したことはない」。ベターよりイージー。やる気に溢れたチョコララのみんなを相手にしても、やっぱりそこは外せない。
なので、出来るだけ簡単に、それを一緒に、ときにはぼくがやって見せて、「使ってもいいな」と思ったら使って貰えればいいくらいにしています。帳簿の付け方にしても、ここまで来るのに1ヵ月はかかりましたよ…。
①使っているノートに線を引いて、意味を説明&残りのページは自分たちで線を引いて続けてね!→ 失敗。すぐに元に戻った。
②ノート(25ペソ)丸々1冊、全144ページに線を引いて渡す。→ 失敗。「いま使ってるノートが終わったら使うわ」
③サンティアゴ(ドミニカ第2の都市)の大きな文房具屋さんで帳簿用のノート(45ペソ)を見つけたから即購入して渡す。→ 5月から採用!←いまココ。
こんかいの帳簿用ノートは「45ペソという継続して購入できる金額・入手しやすい・線を引く手間が省ける・赤線の導入で集計が楽になる」ので採用されたみたい。ベターを提案するなら、1つ以上の“いいこと”の提示が必要。これはフィリピンも似た感じみたい。…アレ?一発芸、要らなかった?「1つ作業を改善すると、もれなくチュンの一発芸が付いてくる」は、得にならない?いや、ゼッタイにやらないけど。
フィリピン人は、
「一つのもので得をするもの」
が好きだ。
例えば「Buy 1 take 1」という言葉。
「一つ買えば、もう一つついてきますよ」という意味だ。
例えばハンバーガーなどは、一つの値段で2つ買える。
そういうお得感が好きなのだろう。
あとは、「3 in 1」という言葉がある。
日本語に直せば、
「一石三鳥」だろうか。
一つの商品で、3つの効果がある場合に、
この言葉が宣伝文句として使われる。
例えば、それがそのままの商品名となった「3 in 1」。
これは、コーヒー豆、砂糖、ミルクが
最初から混ぜられていますよーという意味。
ほかにも、衣服用の洗剤も、洗剤・漂白剤・柔軟剤がすでに入って、
この文字が使われている。
―― 【vol.297】髑髏=一石三鳥置けるように / ココナッツの樹の下で
同じ風景を見る
思ったのは、ボランティアと支援先の人の関係って、干支のお話の牛とネズミみたいな関係でいいのかな?ってことです。
牛は歩みが遅いから早めに出発したけど、その背中に乗ったネズミが結局イチバンになったっていうお話。
言語や文化の壁があるボランティアと支援先の人でも、壁があるからこそ、ゆっくりと同じ風景の中を時間を掛けて過ごすことで、支援先の人の中にも知識や経験が蓄積される。
これってネズミは楽をしてる様に思えるかもしれないけど、牛の「自分の弱みを把握した上での、自分の良さを活かした行動」を評価して、それで自分がイチバンになれると確信(牛を信頼)したからこそ、最後まで背中に乗り続けたとも取れるな、と。
また別の記事で書きますが、市役所で開催している参加型環境教育リーダー育成塾でも、違う歌を使いました。後から気付いたんですが、コレって、ほかのボランティアから教えてもらって最近観た映画の影響だろうな、と。ホントに3度観た(笑)。いい映画です。教えてくれてありがとう!
★映画大国インドで、歴代興行収入ナンバーワンの偉業を達成! 全世界興収75億円を叩き出し世界中でリメイク決定の大ヒット感動ムービー!あのスティーブン・スピルバーグが「3度見た」と大絶賛。あのブラッド・ピットも「心震えた」と全世界にコメントを発信。
★シャー・ルク・カーン、サルマーン・カーンと共にインドの“3大カーン"と称され、2013年「TIME」誌の“世界で最も影響力のある100人"に選らばれたアーミル・カーンが主演。撮影当時45歳とは思えない若々しさで大学生役を演じきったその姿は、まさに何でも演じる“ミスター・パーフェクト"の称号そのもの。そしてヒロインをインド映画には欠かせない美人女優カリーナ・カプールが魅力的に演じた。
★インド社会は“カースト制度"という言葉に代表されるように、人口11億の中で貧富の差が激しいとこで有名な国だ。だからこそ親達は何とか子供を優秀な学校に入れ、大企業に入社させて成功を収めさせようと必死。この状況を背景に、加熱するインドの学歴競争、教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる"ことを問いかける笑いと涙に包まれた感動大作。
【ストーリー】日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ"が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後"が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる"ことを問いかける万国普遍のテーマ。
ちなみにスペイン語で牛のことを「バカ」と言います。歩みは遅くとも、残りの任期もチョコララと一緒に楽しく活動していきます。