2015年10月7日水曜日

ドミニカでは現役!30年前の日本車から考える途上国のリサイクル事情

ドミニカでは、日本のものづくりの凄さを実感できますよ。
左の赤いのがゴルフ。何年前の?
30年くらい前の車が、当たり前に現役で走ってる。
なかでもトヨタの車は「30万キロ(だったかな?)くらい走れるから、他のメーカーよりいい」という評価。
基本がしっかりしてるから、修理しながらでも長く使い続けられるんでしょうねぇ。

自動車整備隊員が「この国で『廃車』ってあるんやろか?」と言ってました。
ホントにそう思う。

とは言え、「30年前の車が現役で走っていることに驚く」感覚が正しいのかどうか。
環境先進国のドイツでは、30年以上現役の車はリスペクトの対象になっています。
きっと写真のゴルフもドイツではもっとキレイな状態で走っているのでしょう。

このゴルフが、どういうルートでドミニカに来たのかが気になります。

参考:Car Me 「ドイツは車齢30年で減税、日本は車齢13年で増税。なぜなのか?」


ナウシカの世界のようだ

以前勤めていた造船所を辞めてから知ったことが2つあります。

それが「船の墓場」と「シップリサイクル」。

船の解体(以降、「解船」と書いて「ときぶね」と読みます)とリサイクルですね。

これが、その解船現場の様子。

よく倒れないな・・・

Daily Mailより

おおお。
造船所が「船のゆりかご」なら、本当に「船の墓場」だな・・・。
造るときのハードさを多少なりとも知ってる身からすると、マジで怖い。
どうやって作業してるんだ。

最近はインド、バングラディシュでの解船が多いらしい。

参考:国土交通省「シップリサイクル条約の経緯と概要」

自然環境汚染だけでなく、労働衛生環境も最悪。
5億円の投資で1億円の利益って、どんだけコスト抑えてるんだ。

参考:ナショナルジオグラフィック2014年5月号「バングラディシュ 船の墓場で働く」

ナショナルジオグラフィックの記事を読んで思い浮かんだのが、ナウシカの世界。
「旧世界の廃船があり、その周辺にはセラミックを切り出す鉱山町がひらけている」というやつです。
参考:wikipedia 風の谷のナウシカ

ものすごい人数で解船してるんだろうな・・・。


途上国のリサイクル業者にこそ環境教育を

途上国でのリサイクル現場では、なかなか労働衛生環境まで手も気もまわってません。
ここドミニカでも紙やペットボトルのリサイクル業者に見学に行きましたが、素手で作業してるのもザラ。
競合が少ない分、作業や作業環境のちょっとした改善で大きく抜きんでる可能性を感じます。
リサイクル業者の安定した経営あってこそ、行政側も集めたごみの売り先を心配することなく分別収集を推進することができるはず。
少しずつですが、リサイクル業者との関係づくりも進めていこうと思います。