水とバナナに税は付きません
こないだスーパーで買い物したときのレシートです。
こっちの税制をイマイチわかってないのですが、とりあえず水とバナナ(最上段と際下段)にはITBIS(Impuesto a la Transferencia de Bienes Industrializados y Servicios/工業製品およびサービスの移転にかかる税金。ドミニカの政府機関HPでは「消費付加価値型の税」と説明されています)はゼロです。
下の方に説明がありますが、価格の横にEが付いてたら、ITBIS免除。
貧富の格差が大きい国なので、命を繋ぐ食べ物まで税金付けてたら国民はキツいですもんねえ。
なので、キットカットは15.3%付いてる。ぐはぁ。
消費税とは違うのだよ、消費税とは!
(日本の)消費税とは。
消費税は、特定の物品やサービスに課税する個別間接税とは異なり、消費に広く公平に負担を求める間接税です。No.6101 消費税のしくみ 国税庁
なるほど。
「消費」に目的格がないから、国民一般を示しているんでしょうね。あいまいー。
あと、「公平に」と「公平な」でも意味が違ってくるのでしょうか。
日本語教師の隊員に聞いてみようw
ともあれ「公平」が指すものと定義を明確にしないことには、日本の色々なことが解決しないのではないかと感じています。
その点、命を繋ぐ水とバナナ(だけでドミニカ人が暮らしているわけではないのですが)に税がかからないというのは、税制面で平等公平に生きる権利を保障されてるような気がします。
(当然、他にも税がかからないものはありますよ)
飲食税とかもある
ドミニカのレストランで食事すると18%くらい税金取られます。
たっか!
でも、レストランからテイクアウトするとかからない。
なので、可能なときはテイクアウトして外で食べます。
日陰でのんびり食事すれば楽しいではないか。
こういうのはドミニカの良い点だと思います。
少ないお金で人生を楽しむ工夫ができる。
涼しいレストラン内がいいなら税金払って食べればいいし、嫌ならテイクアウト(ドミニカでは「パラ ジェバール」と言います)すればいい。
「安くて良い品」の定義を見直そう
この国で売ってるものは、値段と品質がほぼ正比例します。
たとえばパスタ。
イタリア産のは高いぶん、それだけ美味しい。
たとえば鍋。
中国産の安いのは、買ったその日にフタの取っ手が壊れます。
でも、それが当たり前。
日本での「安くて良い品」には裏がある。
国内産だろうと中国産だろうと、そこには労働の搾取が介在するでしょう。
じゃなかったら、あんな低価格で高品質なもの作れないって。
むかし取材した飲食店の社長さんに言われて、今でも印象に残っている言葉があります。
「(サービス業の)うちらは振り向いても流通とかの人が居るけど、生産者さんは振り向いても誰も居らん。だから(生産者さんを)大事にせないかん」
確かに。
なので、適正な価格で価格以上の価値を与えてくれるものが「安くて良い品」なのだと思います。
「安い」を相対値で捉えるか絶対値で捉えるか。
そこを消費者として理解しないと。
愛媛に住んでると、冬にはどこからともなくミカンがやってきます。
それもキャリー(かご)いっぱいに。
たぶん都会のスーパーで買ったら数千円はするでしょう。
でも、産地だから安く、もっと言えばタダで手に入る。
で、ここが大事だと思うのですが、愛媛のスーパーでちょっと良い値を出してミカンを買うと都会の百貨店クオリティのミカンが食べられます。
これが「産地」の強みでしょう。
今、ドミニカに住んでてサーフィンしてますが、ちょいちょい行くのでビジター価格じゃなくてアミーゴ価格でボードを借りてます。
ビジター価格でも日本より安いのですが、そこから更に地元に1歩踏み込んでるからこその価格。
TPPで生産者さんの間でも意見は割れてようですが、せっかく日本で美味しい食べ物つくってるんだから世界でも競争できます。
その為にはまず国内で生産者と消費者がちょうど良い距離を見つけることが大切だな、と思います。
(サーフィンしてる言い訳みたいになったな・・・)