2015年10月19日月曜日

今のドミニカは歴史を超えられるか?

実はぼく、イタリア好きです。


世代を超えることの大切さ

記憶をたどってみると、中学生の頃にジョジョの奇妙な冒険で出会ったセリフ「イタリア人は姓に誇りにする」がキッカケだったかと。

当時からピザもパスタも好きでしたが、このセリフでイタリア好きになったと言っても過言ではないでしょう。

世代を超えて受け継がれるものの素晴らしさを感じた瞬間でした。

イタリアでは各家庭に代々秘伝のトマトソースレシピがあるとか言いますし、芸術にしてもそうですが、時の流れに磨かれたものの価値に惹かれます。

ああ、帰国したらイタリアも行ってみたいなあ。

今のところドミニカでイチバン美味しいピザが味わえるのはJICA事務所の近くにあるジェラート屋さんなので、また行こう・・・。


文化も歴史も感じられない国・ドミニカ

残念ながらぼくはドミニカの文化も歴史も感じることができていません。

バチャータやメレンゲといった国民音楽も、今や重低音と一緒にしか聞こえてこない騒音。

乗用車の後部座席にデカいスピーカーを積み込んで、ぼくが住んでいるアパートのコンクリートの床が震えるほどの大音量で垂れ流しています(これを書いてる今も2台、爆音カーが通りました)。


8月にグアテマラに行ったとき、そこには民族の伝統を守った手工芸品がありました。

素直に思いました。羨ましいと。

ドミニカの先住民族タイノ人は今や純血は居らず、彼らの信仰していた土着の神さま(芋の神さまとか)のお土産品をたまに見かけるくらい。

ドミニカに行ったらコレ!的なものが無い。

征服されたり独裁政権があったりと受難の歴史を繰り返してきたドミニカなので、歴史に残るものがあまり無いのかな、と感じています。

近代ドミニカの文化であるバチャータとメレンゲも、スピーカーというテクノロジーのおかげで騒音としか感じられず、さみしい限りです。

色々な悲しみがあったから、今を楽しく生きるスタイルなのか。

それがドミニカの文化と言えば文化。

以前、前CPとの関係性から「自分たちの子どもや孫の未来と、今の自分たちの政治関係、どっちが大事なの?」と聞いたら、何の躊躇もなく「今の政治関係」と答えられ絶望したことがあります。

その時々の政情に大きく左右されてきたドミニカ人だからこそ、今、この瞬間の自分と政治との関係は大事なんだろう。

ただ、環境教育的には未来を考えて行動することも大切なので、安定した政情が続くことを願いながら、1人でも多くのドミニカ人が未来に想いを馳せてくれればいいなぁと思います。